最近ゲームサーバーを起動したいけどexeファイルしかなくて起動できない
こんな悩みはありませんか?
shファイルを実行することでゲームサーバーを起動することができることがよくあったのですが、最近のゲームサーバーにはこのファイルが含まれていないことが多くあります。
このような時の対処方法を含めた、サーバーの構築準備の手順を紹介します。
※本件はレンタルサーバーを使った説明になっていますが、自作サーバーでも参考になります。
最近直接サーバーを起動できるshファイルが削除されている
最近Linux(Ubuntu)環境で直接サーバーを起動できるshファイルが削除されている
ひと昔前では、ゲームサーバーをインストールするとその中に直接Linux環境(Ubuntu環境)からサーバーを起動することのできるshファイル(シェルファイル)が用意されていました。しかし、最近のゲームサーバーファイルにはこのshファイルが含まれていないことが増えています。
例えば「HumanitZ」サーバーです。SteamDBを見てみると、元々含まれていたshファイルがアップデートとともに、削除されていることがわかります。
exeファイルを実行するためのソフトのインストールとshファイルの作成が必須
shファイルを削除されてしまったため、今後ゲームサーバーを起動するためにはご自身でshファイルを作成する必要があります。しかし、実はこのshファイルはこのファイルを作るだけでは実行は基本出来ません。なぜかというと、shファイル内で実行されているファイルはexeファイルだからです。
このexeファイルはデフォルトのLinux環境(Ubuntu環境)のままでは実行することができず、事前に実行用のソフトが必要となるからです。そのため、ソフトのインストールとshファイルの作成両方を実施していくことが必須となります。
事前条件
具体的な手順を実施する前に事前条件がありますので、こちらを対応しましょう。
サーバー起動事前準備手順
サーバー起動するための事前準備手順を紹介します。
下記を実行して、必要なソフトのインストールを行いましょう。
$ sudo apt install software-properties-common lsb-release wget
$ sudo mkdir -pm755 /etc/apt/keyrings
$ sudo wget -O /etc/apt/keyrings/winehq-archive.key https://dl.winehq.org/wine-builds/winehq.key
$ sudo wget -NP /etc/apt/sources.list.d/ https://dl.winehq.org/wine-builds/$(lsb_release -is | tr '[:upper:]' '[:lower:]')/dists/$(lsb_release -cs)/winehq-$(lsb_release -cs).sources
$ sudo apt update
$ sudo apt install --install-recommends winehq-staging
$ sudo apt install cabextract winbind screen xvfb
$ sudo apt update
以上でゲームサーバー・exeファイル実行に必要な準備は完了となります。
具体的な実行手順
ここでは具体的にexeファイルを実行するshファイルの作成方法を紹介します。
下記を実行して空のshファイルを作成しましょう。
$ touch {ファイル名}
- ファイル名
-
作成するshファイルの名前 ※拡張子は「.sh」にするようにしましょう
shファイル内にexeファイルを実行する処理を記載しましょう。
①shファイルを開く
$ nano {ファイル名}
②exeファイルの実行処理を記載する
#!/bin/bash
xvfb-run wine64 {exeファイルパス}
※パラメータ指定が必要な場合は、{exeファイルパス}の後ろに追加する
③保存して閉じる
「ctrl+x」を押下してファイルの保存を行ってください。もし保存確認が表示された場合は「y」キーを入力して「Enter」キーを押下してください。
下記を実行してshファイルを実行しましょう。
$ ./{ファイル名}